◆ スペシャル ◆
2022年12月25日、TVアニメ『ツルネ -つながりの一射-』先行上映会が東京・東劇にて、2度にわたり開催されました。
第1話・第2話の上映が行われたほか、鳴宮 湊役・上村祐翔さん、藤原 愁役・小野賢章さん、二階堂永亮役・福山 潤さんによるトークショーも実施。さらに新PVの初お披露目も行われ、会場は大盛り上がりに。
ここでは、そんな先行上映会の模様をお届けします !
上映会前半には第1話「夏への矢声」、第2話「気は、輪をかけるように」が、2本続けて上映。劇場で聴く弓の音や繊細かつダイナミックな映像が、観客の心を一気に作品世界へと誘っていきます。
その後、興奮冷めやらぬ観客の拍手に迎えられながら、上村さん、小野さん、福山さんがステージへ登壇。「メリークリスマス !」と挨拶し、トークショーが幕を開けました。
まず、第2期発表の反響に触れた感想を尋ねられた3人。
2022年8月に行われた『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』初日舞台挨拶で、TVシリーズ第2期放送決定の発表に立ち会っていた上村さんは、「(それからの4か月の間に高まった)期待を越える映像になっていたのではないでしょうか。まさに映画ばりのクオリティでしたね !」と大絶賛。
SNSでファンの反応に触れていたという小野さんは、「今の拍手の熱量から、皆さんが上映を楽しんでくださったこと、そして放送をずっと待ち望んでくださっていたことが伝わりました」と語ります。
一方、劇場版の公開まで今作に出演することを明かせずにいたという福山さんは、情報解禁後に改めてファンの期待の大きさや熱を感じたのだそう。その独特の感覚を「音があとからドーッとやって来るようでした」と表現しました。
続いて、話題は『つながりの一射』のアフレコへ。
アフレコ現場では放送される映像そのままのクオリティのムービーで収録を行っているそう。福山さんはそんなアフレコ環境について「(映像を観て)感じたままにセリフを言える状況を作っていただけて本当にうれしいです。声優をやらせていただけて幸せを感じる瞬間でした」とコメントします。
第1期や『はじまりの一射』から続投する上村さんと小野さんは、これまでのシリーズとの繋がりや変化を意識していると発言。小野さんが、愁について「『はじまりの一射』のときは“湊たちのライバル”という見え方が強かったのですが、第2期ではキャラクターがより見えてくるようにと思いながら収録しています」と語ると、上村さんも共感しつつ「『はじまりの一射』を経て、湊たちが真摯に弓道と向き合っているという印象がより深まった気がします。第2期のアフレコではそういう空気感がすでにできていたので、それを大事にしながら演じていました」と語りました。
次の質問は、「第1話・第2話のお気に入りのシーンは?」。
上村さんは、湊が「弓を引くことでつながってる気がするんだ。俺の目指してるものに」と言う、第1話終盤のひと幕をピックアップ。そのシーンは台本のト書きに「ゾクッとするほど純粋な表情の湊」と書かれていたそうで、上村さんはその記述に負けぬようこだわって収録に臨んだと明かします。
アフレコに向けて準備をする際に無音の状態で映像を観ていたという福山さんは、弓を引くシーンが印象に残ったと回答。アニメーションならではの表現で描かれる弓の動きに「音がないはずなのに、音が感じられるんです」と述べ、客席にも「皆さんも一回、音を消して観てみてください。きっと音が耳に聴こえると思いますよ」と語りかけました。
小野さんが挙げたのは第1話の全校スポーツ大会のシーン。ほかのスポーツをやる弓道部員の姿が新鮮だったと語ったうえで、「湊はなんであんなにサッカーがうまいの?」と上村さんに質問。「(サッカー選手の)メッシかと思いましたよ(笑)」と言い、観客の笑いを誘いました。
『つながりの一射』から登場する辻峰高校弓道部に対する印象を尋ねられた際には、「正統派の風舞高校や強豪校の桐先高校に対して、アウトサイダーな印象のビジュアルになっていますよね」と答えた福山さん。「物語が最後まで進んだときに、辻峰のメンバーが皆さんの目にどのように映るのか……」と意味深な言葉を続け、観客の期待を煽ります。
その後、上村さんは「二階堂にも弓道に対する強い思いがあって、その思いのまま辻峰高校の空気感ができていると思うんです。彼らがこれからこの物語をどのように変えていってくれるのか期待していただきたいです」、小野さんは「二階堂先輩の話が出たときは必ず無言の愁の顔が意味深に映されているので、愁もきっと思うところもあるのだと思います。それが今後のキーポイントの一つですね」と語りました。
また、湊や愁に対する印象を尋ねられた福山さんは、彼らの豊かな才能を踏まえて「切符を持ったふたり」と表現。二階堂と湊&愁の関係について「“切符を持っていない人間”と“切符を持ったふたり”だけど、同じく弓道に向き合っているというところが面白いですね」と、今後の展開が楽しみになるようなコメントを語ってくれました。
会場のテンションが高まるなか、ここで新PVが初お披露目されることに !
圧倒的な映像美と意味深なセリフが合わさった新PVが上映されると、客席からは大きな拍手が沸き上がりました。
客席でファンと一緒にPVを堪能したキャスト陣も興奮気味の様子。上村さんは「鳥肌が立っちゃいますね……」とこぼし、福山さんは「PVで聞いていただいたセリフが、どういう流れで本編に出てくるのか考えるのも面白いかもしれないですね」と語ります。
小野さんは、愁が遼平から「愁くん」と呼ばれていたシーンについて、「めちゃくちゃいいシーンなので早く観てほしいです。……今はそれ以上言うのはやめておきます(笑)」と、もどかしそうに言葉を濁していました。
続く第2回のトークショーでは、「高校別に、今作でのキーワードを教えてください」という質問を投げかけられた3人。
上村さんは「一人ひとりが自分を見つめ直すこと」とコメント。「それぞれのキャラクターの内側が紐解かれていくにあたって、まず自分と向き合う様子が描かれていきます」と、そのワードをセレクトした理由を語ります。
「藤原家のキーワードでもあり、桐先高校にも繋がっていくキーワード」として、愁の妹である「沙絵」の名前を挙げた小野さん。「家族と会話するなかで愁の考え方がどう変化し、そのうえで改めて桐先高校のメンバーや風舞高校のみんなと対面したときに愁がどう思うのか。そういう部分がどんどん見えていくと思います」と述べました。
そして福山さんは、二階堂の “斜面打ち起こし”という射形をキーワードとしてピックアップ。今後の二階堂の活躍に対する期待感を高めていきました。
笑いに溢れたイベントは、大盛り上がりのままエンディングへと突入。
ラストはキャスト陣から、会場に集まったファンへメッセージが贈られました。
(福山)「二階堂についてはまだ言えないことも多々ありますが、(物語が進むにつれて)見える人物像も変わっていくのではないかと感じるほど、演じていて楽しい人物です。3校が織り成す人間模様を余すところなく楽しんでいただけたら幸いです」
(小野)「今作ではこれまで以上に桐先にもフォーカスを当てていただいていて、第1期の時よりも愁たちの輪郭がはっきりするという印象を個人的に感じています。そのあたりも楽しみに、今後を見守っていただけたらと思います」
(上村)「二階堂たちが登場して、さらにパワーアップした作品になっていると感じますし、湊たちの成長を僕も一緒に体感し、皆さんと共有できることをありがたく思っています。風舞・桐先・辻峰の弓道部が紡ぐ物語にどうぞご注目ください !」