8月26日(金)、関東3会場で「劇場版ツルネ -はじまりの一射-」公開御礼舞台挨拶が開催されました。
東京・丸の内ピカデリーには鳴宮湊役・上村祐翔さん、滝川雅貴役・浅沼晋太郎さん、竹早静弥役・市川蒼さん、山之内遼平役・鈴木崚汰さん、如月七緒役・矢野奨吾さん、小野木海斗役・石川界人さんが集結。風舞高校弓道部と重なるような和やかな雰囲気で、トークに花を咲かせました。
さらにこの日には、2023年1月放送予定のTVアニメ第2期「ツルネ -つながりの一射-」のティザーPVの公開も !
ここでは、そんな大盛況だった丸の内ピカデリーでの舞台挨拶の模様をお届けします。
舞台挨拶1回目は上映後の開催。
今作を見終えたばかりの観客の拍手に迎えられ、6人が登壇します。
ひとりずつ挨拶を終えたあとは、早速、作品に関することへ。
事前にTwitterで募集していた質問にキャスト陣が答えていきます。
最初の質問は「劇場版でのアフレコで、TVシリーズから変化を意識したセリフはありますか?」。
今作では、キャスト陣の芝居は全編新録。キャラクターたちをゼロから再解釈し収録に臨んだ6人に、TVシリーズとの違いを尋ねます。
上村さんは、県大会決勝での、湊と海斗の言い合いを経て5人の結束が強まっていく一連のシーンをピックアップ。
「(キャストの)みんなが(TVシリーズからの)4年間に培ってきたものが、ここにギュッと凝縮されていると感じられたシーンでした」とほかのメンバーへの信頼をもって収録に臨んだことを明かします。
これには、一緒に掛け合いを演じた石川さんも共感の表情を見せていました。
浅沼さんは、雅貴がほかのキャラクターと接する際の芝居について言及。
「マサさんは大人っぽく見えるけどまだ20代半ばだから、もう少し等身大でいいですよ」という(鶴岡)音響監督からディレクションがあったことから、お芝居を変化させたと語ります。
市川さんは「TVシリーズでは『自分が湊を引っ張らなきゃ』という思いで動いていた子だと思っていたのですが、今作ではより等身大の高校生であることを意識しました」「『復讐』って強い言葉だね」というセリフでは「大人っぽくではなく、湊と同じ目線で一緒に考えていることを念頭に置いています」と振り返りました。
鈴木さんは、「子どもっぽくなりすぎないように」ということを意識したそう。「あくまでも高校生なのではしゃぎすぎないように」と考えて演じたと語ります。
特にお好み焼き店でおどけて見せるシーンは、「動きが大きいぶん微調整が難しかったです」、
七緒を演じる矢野さんも「七緒も今回は、TVシリーズほどムードメーカー然としていなくてもいいのかなと考えていました」と賛同。
さらに矢野さんは、「その場のノリについて行かずに『次の話をしようよ』と切り出す、頼もしさを感じてもらえるようなお芝居を心掛けました」とコメントしました。
最後に話を振られた石川さんは、「“怒鳴らない”に尽きますね」と即答。
TVシリーズでは大きな声でほかのキャラクターにツッコむシーンも多かった海斗ですが、今作ではそういったシーンがなかったことから、“大声で怒鳴らないキャラクター”だということを前提として再度アプローチしたと言います。
それぞれのこだわりが垣間見える回答に、客席からは何度も大きな拍手が起こっていました。
2つ目の質問は、「第2期『つながりの一射』でこんなシーンがあったらいいなと思うものはありますか?」。
市川さんは「女子部員の活躍をもっと見たいです」、
浅沼さんは「フクロウ遣いとしては、フウとのシーンが多くほしい」と答え、会場の共感を集めます。
さらに鈴木さんが新キャラクターに言及。
「すでに二階堂永亮選手が登場することが発表されていますが、ほかにもたくさんの選手が一堂に会するのが全国大会。登場人物がすごい数になりそうな気も……?」
と気になる予想を口にして、第2期への期待を煽ります。
会場のボルテージがどんどん高まっていくなか、ここで第2期のティザーPVが初お披露目 ! キャスト陣も客席に座り、ファンと一緒に鑑賞します。
本編映像が使用されたティザーPVが大スクリーンに映し出されると、客席にはその映像美に息を飲む人の姿が。
キャスト陣もさまざまな想像が掻き立てられる意味深な内容に大興奮の様子。
浅沼「フウの羽が大写しで描かれていましたね !」
市川「あのセリフは、いったい誰に言ったものなんだろう⁉」と、口々に感想を述べていました。
続く2回目の舞台挨拶は、上映前の開催。6人はこれから今作を観るファンのためにネタバレを避けながらも、笑いあふれるトークを繰り広げていきます。
特に盛り上がったのは、質問コーナーでの一幕。
「自分が弓道の大会に出るとしたら、大前、二的、中、四的、落のどこの立ち位置に立ちたいですか?」という質問に、キャスト陣の立ち位置争奪戦が勃発 !
まず、大前に手を挙げたのは鈴木さんと石川さん。
かつて陸上部だったという鈴木さんが、「リレーで第一走者だったから」と選んだ理由を答えると、石川さんはラップ調に「俺も少年野球で打席1番♪ 長打者だったけど、驚異の鈍足♪ うらやましいぜ足の速さ♪」と返答。
会場に爆笑を巻き起こします。
石川さんに大前を譲った鈴木さんは続いて二的を希望しますが、市川さん、矢野さんも同じく二的に立候補。
市川さんは「後半になればなるほど責任が大きくなりそうだから(笑)」
矢野さんは「舞台挨拶に置き換えて考えると、大前が面白いコメントをしたあとに二的はその流れをくむかどうかの判断ができるので、面白そうです」とそれぞれ独自の視点で選んだ理由を語ります。
最終的に、観客の拍手の大きさで決めることになり、見事に矢野さんが二的の座を射止めました。
続いて上村さんが落を希望すると、鈴木さんはみたび「僕、陸上部でアンカーだったこともあるので !」と名乗りを挙げます。
しかし、学生時代に剣道部だったという上村さんが、「剣道でも大将(弓道の落と同様に、団体戦の最後を担うポジション)が一番しっくりきたんです。みんなからバトンを受け継いで思いっきり臨めるので、仲間の思いを感じながら戦いたいです」と答えると、そのあまりの説得力に鈴木さんは身を引くことを決断。
上村さんが落という、一同納得の結果に落ち着きます。
最後に残された市川さん&鈴木さんですが、ふたりとも中を希望し、またもや立ち位置被りが発生 ! 再び、客席の拍手の大きさで中を務める人を決めることになります。
結果は、作中で中を担う静弥役の市川さんが中の座を獲得 !
全ポジションに名乗りを挙げたオールラウンダーの鈴木さんは、四的を担うことに決定します。
ラストは、浅沼さんが「僕は神社で優勝祈願の祈祷を担当させていただきます !」と場を締めて、大混戦だったキャスト陣立ち位置争奪戦をまとめるのでした。
笑いの渦に包まれたイベントは、あっという間にエンディングへ。
6人それぞれが、観客へ向けて挨拶をしていきます。
(石川)「京都アニメーションさんの総力が詰め込まれた作品だと思いますので、作画の面にも注目してご覧ください」
(矢野)「『ツルネ』という作品に携わらせていただいて、如月七緒という役をいただけて、本当に光栄に思っています」
(鈴木)「第2期ティザーPVはこれから劇場版を初めて観る方にとっても昂揚感が高まる映像だったと思います。このままの気持ちで劇場版を観て、興奮そのままに第2期をお待ちいただけるとうれしいです」
(市川)「ここ(ステージ)に立っていると、皆さんの期待に満ち満ちた顔がすごくよく見えるんです。これから始まる劇場版を楽しんでいただき、あとに続く『つながりの一射』も楽しみにしていただければと思います」
(浅沼)「こういった素敵な作品の世界のなかで生きられることも喜びですし、こうして僕らが直接皆さんに声をお届けできるというのも感無量です」
(上村)「今回の劇場版では、スタッフさんから『ツルネ』をより魅力的な作品にしたいという熱い思いを受け取ったうえで収録に臨ませていただきました。1カット1カットそれぞれに意味があるので、くまなく観ていただけたらと思います。これからの『ツルネ』の展開に期待していただきつつ、まずは劇場版を思う存分楽しんでください !」
と述べると、客席からは割れんばかりの拍手が湧きおこりました。
こうして大盛り上がりのまま、「劇場版ツルネ -はじまりの一射-」公開御礼舞台挨拶は幕を閉じたのでした。